PASSO TORTO & NA OZZETTI / Thiago Franca

型番 YBCD117
販売価格 1,935円(税込)
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2020/1/16売り切れました。

ホムロ・フローエスのソロ作を皮切りにアヴァンな趣向性に虜となっておりますサンパウロの通称エクスペリ・サンバ勢ですが、ジュサーラ・マルサルのアルバムがローリングストーン誌の選ぶブラジル音楽第一位になったり、メタ・メタがヨーロッパのフェスに呼ばれたり、パッソ・トルトの1st がブラジル音楽の賞をMPB部門で獲得したりと、アート性を兼ね備えた彼らの音楽は評価を高めつつあります。今回は何とレジェンダリーなサンパウロの女性シンガー、ナー・オゼッチをフィーチャーした作品となっております。


ホムロ・フローエス、キコ・ヂヌッチ、ホドリゴ・カンポスという3人のS.S.W.にプロデューサー/ベース奏者として活躍するマルセロ・カブラルの4人でパッソ・トルト。ドラムレスのアコースティック楽器でサンバを分解再構築、現代のアーティスティックな流儀にイノヴェイトした1st、そこにエレクトリックな要素を加え発展させた2nd、そして本3rdでは80年代に前衛的なシーン(ヴァングアルダ・パウリスタ) のなかグルーポ・フーモのシンガーを発端にキャリアを積み上げてきたナー・オゼッチの澄んだアカデミックなソプラノ・ヴォイスをリードvo にフィーチャー、21世紀の前衛ブラジル音楽を構築してゆきます。アルバム・タイトルはキコ・ヂヌッチと共にメタ・メタでも活動、ホムロ・フローエスのソロ近作でもフィーチャーされていた木管奏者チアゴ・フランサの名を冠しつつも、アルバムのなかではクレジットされていない(演奏していない)という矛盾。ピアノを奏でる詩的なマエストロ - ゼー・ミゲル・ヴィズニキとナー・オゼッチのデュオ作が完成してすぐにスタジオ入りして創作が開始された本作では、まるで反動であるかのようにキコ・ヂヌッチやホドリゴ・カンポスの奏でるegのワウやファズ・トーンによるリフがあちらこちらに飛び交い、妖精と化したナー・オゼッチの唄声、マルセロ・カブラルのコントラバスによるベース・ラインやホムロ・フローエスのagとシンクロしたり対比したりしながら混沌とした深みを描いてゆきます。パッソ・トルトの4人が手分けして詩曲を作った心底を掻き立てる作風に加え、ナー・オゼッチがコンポーザーとしての役割を果たしたm-4"Onde e que tem?"、m-5"Este homem" にはどこかグルーポ・フーモを思わせるユーモラスな風景があり、アルコ弾きの幻想的なムードから始まるm-7"Palavra perdida" や続くm-8"O cinema e melhor" のエクスペリメンタル・タッチのなかに見え隠れする叙情に強く惹かれます。



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伊藤亮介



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